黒猫は、カボチャや魔女と同じくらいハロウィン定番のシンボルになっています。このイタズラめいた仮装イベントのアイコンとして黒猫がなぜ深く結びついているのか?黒猫の歴史、魔女との関係など、黒猫とハロウィンについての情報をお届けします。

目次
1.はじめに
2.ハロウィンの起源
3.黒猫の歴史
4.黒猫と魔女の関係
5.おわりに

黒猫とハロウィンの謎めいた歴史を紐解く


Photo by Arina Krasnikova on Pexels.com

日本では仮装イベントのお祭りとして定着し始めているハロウィンですが、その起源や歴史背景などは知らない事が多く、実際には馴染みがうすい行事です。もしあなたが黒猫好きであればぜひ知っておくべき黒猫とハロウィンの関連情報ですので読み続けてみて下さい。

ハロウィンの起源


Photo by Yaroslav Shuraev on Pexels.com

ハロウィンの起源は、一般的に夏の終わりを告げる神聖な祭典であるケルト民族のサムハイン祭にまでさかのぼります。

もともと魔女や魔術は含まれていませんでしたが、ケルトの人々はこの時期に、日本でいうお盆のような、私たちの世界と霊界との間の障壁が一時的に開放され、死者の霊が戻ってくる時期という信仰を含んでいました。

サムハイン祭で戻ってきた死者の霊が、人や動物の体に入るのではないかと恐れられていました。また、なぜか戻ってきた霊は黒猫に惹かれるという神話も生まれました。

ケルトの人々は、さまよう霊たちが自分たちの体に入り込まないようにと、あえて幽霊のような衣装を着て、あたかも自分たちも同じ霊であるかのように見せかけることで霊たちをおびきよせないよう装いました。

毎年10月31日がハロウィンの日

Photo by Daisy Anderson on Pexels.com

現代では、古代ヨーロッパの宗教的儀式の意味合いはほとんどなくなっており、商業的に祝われる休日として発展してきました。特にアメリカ合衆国では民間行事としてひろく定着してきています。

【ハロウィンギフト】セシボン-C’estsibon-ハロウィンプチケーキ15個入 おうちでハロウィン Halloween 七五三 ハロウィンパーティー 誕生日 お祝い 出産祝 内祝 ギフト プチギフト プレゼント パーティー お菓子 洋菓子 スイーツ 冷蔵

オレンジ色のカボチャを使い、中身をくりぬいて「ジャック・オー・ランタン」を作って飾ったり、子どもたちが魔女やお化けに仮装して近くの家々を訪れては”Trick or Treat(トリック・オア・トリート)” という「お菓子をくれないといたずらするぞ」という意味の言葉を唱えながらお菓子をもらいにいく風習などがあります。

黒猫の歴史


Photo by Pixabay on Pexels.com

黒猫は、人々と共に長い歴史の間でさまざまな神話的、伝説的、迷信的なものに取り囲まれてきました。これほどまで人間の恐れと崇拝の極限的な対の象徴として翻弄されつづけた動物はいないのではないでしょうか。漆黒の絹のような美しい毛並み、あなたの魂をのぞきこむように、じっと見つめるその輝く瞳が、人を引き付ける真の魅力として関連していても、なにもおかしいことではありません。

古代史:黒猫の黄金時代

紀元前4000年ごろから、古代エジプトでは黒猫を含む猫たちが崇拝されていました。実際、エジプト人はバステトと呼ばれる猫の女神(多産と豊穣の神)を崇拝していました。

バステトは猫の女神として知られ、悪霊や病気からの守護者とされていました。飼い猫は飼い主に幸運をもたらすと信じられ神聖な存在でした。

死んだ飼い猫たちは後に大切にミイラとして葬られる猫もいました。また、猫を傷つけたり殺したりすると、死刑になるなどの厳しい罰則がありました。

古代エジプトには、絵画や彫像など、猫をモチーフにした美術品が数多く残されており、現在も世界中の美術館で見ることができます。


photo by Aoinekoone more author Wikipedia

中世:黒猫の暗黒時代

カソリック教会は中世を通して猫との闘争を続けました。教会は古い異教、つまりキリスト教以外の古代ケルト人や他の異教の宗教的慣習を持つ人たちを悪魔や悪魔崇拝者と関連付けていました。魔術はこのカテゴリーに分類され、教会は異教徒たちが魔術をとりおこなっている疑いがある人々だとして定期的に迫害していました。

12世紀には、異教徒が行う悪魔の儀式の際には悪魔が黒猫になって降りてくるとも信じられていました。また異端グループが、猫を崇拝したりすることが非難されました。教皇インノセント8世は、暗闇の中でも目を光らせる猫を “悪魔の好きな動物であり、すべての魔女の偶像である “と宣言しました。

これは中世ヨーロッパで引き継がれ、女性が「魔術」を実践していると非難されると、その人は魔女とみなされます。魔女は意のままに黒猫になり変わるとして黒猫は、彼女らと一緒にこのヒステリーに引きずり込まれました。魔女裁判の間、黒猫はしばしば魔女と一緒に火あぶりにされました。これは新大陸アメリカへ上陸後も続きました。

現代の黒猫

Photo by Lisa on Pexels.com

科学の進化により、猫の目がどうして暗闇で光るのか、猫の目の組織層について解明がされました。中世の世界では制約されていた知識から、ようやく解放された現代社会の人々は、すでに黒猫にまつわる古い迷信を信じる人は必ずしも多くありません。それどころか、現代、黒猫は息を吹き返し復活したルネッサンスの香りさえ漂っています。

実際のところ、イギリス、日本、エジプトの一部など、他の多くの国や文化では、もともと黒猫は幸運を運ぶと見なされてきました。日本では昔から黒い色の招き猫が縁起物であり、黒猫は今でもとてもかわいがられています。日本人が中世ヨーロッパで黒猫が虐げられていた歴史の話を知ると、とても驚くでしょう。

招き猫 置物 縁起物 貯金箱仕様 常滑焼 開運招福招き猫 黒小判猫 規格8号:右手 日本製/縁起のよい/厄除け/陶器/ねこ/猫/グッズ/小物/陶器製置物/結婚祝い/新築祝い/業務用/開業祝い/xc/業務用/飲食店/記念品/ギフト/贈り物/お祝い/プレゼント】【あす楽対応】

また、イギリスのチャールズ1世(1600〜 1649年)には、彼が愛してやまなかった黒猫がいました。彼の猫が突然病気になって亡くなったとき、チャールズ王自身が証言したように、彼自身の幸運は、その黒猫と共に死んでしまったかのような悲しい運命を辿りました。

現代、黒猫はソーシャル・メディアでもたくさんの人に祝福されています。黒猫たちのかわいい写真やキャラクターイラストが毎日投稿されています。フェイスブックには、黒猫を愛でるグループページも多数あります。


黒猫と魔女の関係


Photo by cottonbro on Pexels.com

黒猫と魔女は、ハロウィンの象徴的な組み合わせですが、それは古代から散在する複雑に絡み合った伝説や長い歴史のおかげです。猫は魔女の超自然的な仲間としてさまざまな神話に描かれてきました。

例えば、北欧神話で、女神フレイアが魔法の猫が引く戦車に乗っていたという物語があります。女神フレイヤは、魔女として死と死後の世界をつかさどり、魔術を使うことで知られていました。

また、中世にカソリック教徒たちによって魔女と黒猫が同一視された理由として、歴史学者のイリーナ・メッツァーは、「猫の独立した、こっそりとしたその性質が多くの人を怖がらせた」と書いています。

これは、猫が “身近なものと野生の間の境界”に立っているどこか謎めいた、とらえどころのない神秘的な存在 “だったからかもしれません。

カソリック教会からしてみると、それは見知らぬ教義や謎の祭典儀式をとりおこなう異教文化をもった異教徒の存在にたいする恐怖にも重なっていたのかもしれません。

ハロウィンの起源自体が、キリスト教ではない異教の文化の影響を引き継いでいることからも、黒猫と魔女が関連ずけられているのはなにもおかしことではないかもしれません。

おわりに


あなたが魔法や魔術を信じるかどうかにかかわらず黒猫の辿ってきた伝説的なこの長い歴史には、めいかくに常に黒猫とは注目に値する生き物と見なされてきたことを証明しています。ですからハロウィンでは、あなたの愛する特別な黒猫を祝う最適な1日となります。

©️NAWOmedia