亜鉛は、体の中でさまざまな役割を果たしている栄養素です。体内で自然には生成されないため、食品やサプリメントから常に摂取する必要があります。
この記事では、亜鉛の機能、健康効果、摂取量の目安、なによりコロナウイル感染症の妨害効果について知っておくべきことを説明します。



亜鉛とは?
亜鉛は必須栄養素とされています。つまり体内で生産したり貯蔵したりすることはできません。そのため、食事から一定の量を摂取しなければなりません。
身体を維持するのに必要な5大栄養素の1つです。亜鉛は身体の広範囲に分布し必要とされる栄養素であり、主に筋肉が60%、に骨20 ~30%、皮膚・毛髪に8%、肝臓4 ~ 6%など、体中のあらゆる範囲の酵素反応に関与しているといわれています。
亜鉛は、以下のような体内の様々なプロセスに必要です。
・遺伝子の発現
・酵素反応
・免疫機能
・タンパク質の合成
・DNA合成
・創傷治癒
・成長と発達
2.亜鉛(ミネラル)は免疫機能に関与する

亜鉛は、天然には植物性食品や動物性食品に幅広く含まれています。また、亜鉛のサプリメントや、亜鉛を含む多種類の栄養補助食品で摂取することもできます。
亜鉛は免疫機能に関与するため、鼻腔スプレーやトローチなどの風邪薬にも含まれています。
亜鉛は、体内では作られない必須ミネラルです。免疫細胞の機能と細胞のシグナル伝達に必要なので、不足すると免疫反応が弱くなります。
よって亜鉛のサプリメントは、高齢者の感染症のリスクを大幅に軽減し、免疫反応を促進します。また亜鉛は酸化ストレスを和らげ、感染症から体を守るT細胞やナチュラルキラー細胞の活性を高めて免疫反応を改善すると言われています。
さらに、免疫細胞の発達と機能にも重要な役割を果たしています。皮膚の健康、DNAの合成、タンパク質の生成にも欠かせません。
さらに、亜鉛は味覚や嗅覚にも必要です。味覚や嗅覚を正常に保つために重要な酵素の一つがこの栄養素に依存しているため、亜鉛が不足すると味覚や嗅覚の能力が低下してしまいます。
3.亜鉛の1日必要摂取量は?
日本の成人男性で11mg/日,女性で8mg/日が推奨されています。(妊婦・授乳婦ではそれぞれ追加で摂取が必要となります。)
また亜鉛の過剰摂取は、健康に悪い影響があります。亜鉛サプリメントの不適切な利用や、日常的に高濃度の亜鉛を摂取することは、亜鉛の過剰摂取となり、前立腺がんリスクを増加される恐れがあります。
銅欠乏、吐き気、嘔吐腎障害、免疫障害、上腹部痛、消化管過敏症、HDLコレステロールの低下、低銅血症、下痢などのさまざまな健康リスクを増加させる可能性があります。
欠乏している亜鉛を補うために、一時的に多く摂取するのは問題ありませんが、過剰摂取には注意が必要です。
4.亜鉛の健康効果。

1.免疫強化
亜鉛は免疫細胞の機能と細胞のシグナル伝達に必要なので、不足すると免疫反応が弱くなります。よって亜鉛のサプリメントは、高齢者の感染症のリスクを大幅に軽減し、免疫反応を促進します。
また亜鉛は酸化ストレスを和らげ、感染症から体を守るT細胞やナチュラルキラー細胞の活性を高めて免疫反応を改善すると言われています。
亜鉛はDNA合成、免疫機能などを助け体の中で様々な用途に使われる重要なミネラルです。実際、鉄に次いで体内に多く存在する微量ミネラルであり、すべての細胞に存在しています。亜鉛は、代謝、消化、神経機能、その他多くのプロセスを助ける300種類以上の酵素の活性化に必要です。
2.酸化ストレスを減少させ炎症を抑える
また亜鉛は酸化ストレスを減少させ、体内の特定の炎症性タンパク質のレベルを低下させます。酸化ストレスは慢性的な炎症を引き起こし、心臓病やがん、精神的な衰えなど、さまざまな慢性疾患の一因となります。
高齢者40人を対象とした研究では、1日45mgの亜鉛を摂取した人は、プラセボ群に比べて炎症マーカーの減少が大きかったという結果が出ています。
5.亜鉛は、コロナウイル感染症の妨害効果がある。

亜鉛欠乏では、さまざまなウイルスの感染リスクが高まる
亜鉛が不足していると感染症にかかりやすくなります。実際に亜鉛欠乏では、風邪、単純ヘルペス、C型肝炎、HIVなど、これらのさまざまなウイルスの感染リスクが高まることが知られています。また、亜鉛はコロナウイルスの複製を妨害します。
コロナウイルスは、RNAウイルスに分類され、RNAウイルスに対して亜鉛は、RNAウイルスを複製する酵素であるRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)を妨害することで、ウイルスの複製を防止する働きがあります。
亜鉛サプリによって風邪や肺炎の予防、またウィルス感染による症状改善効果も示されています。実際、亜鉛不足はCOVID-19感染の予後が悪くなること、重症化することなどが報告されています。
引用HPːhttps://nobuokakai.ecnet.jp/info/topic/1752/
6.亜鉛が多く含まれている食べ物は?
多くの動物性食品や植物性食品には、もともと亜鉛が豊富に含まれており、多くの人が簡単に適切な量を摂取することができます。

亜鉛を多く含む食品は以下の通りです。
魚介類:貝類。牡蠣、ウナギ、かたくちいわし、しらす干し 半乾燥品
肉類:ぶた 肝臓(レバー)、牛赤身肉、
藻類ː焼きのり、わかめ
豆類ːきな粉、油揚げ、納豆、ナッツ・種子類 カボチャの種、カシューナッツ、ヘンプシードなど
乳製品ː 牛乳、ヨーグルト、チーズ
卵
全粒穀物 ː小麦胚芽
特定の野菜ː 枝豆、ほし大根、ケール、エンドウ豆、アスパラガス、ビート菜など
肉類や貝類などの動物性食品には、体に吸収されやすい形の亜鉛が多く含まれています。豆類や全粒穀物などの植物性食品に含まれる亜鉛は、吸収を阻害する他の植物性化合物の影響で、吸収率が低いことがあります。
7.おわりに

亜鉛は、DNA合成、免疫機能、代謝、成長にとても必要す。亜鉛不足になると、さまざまなウイルスへの感染リスクが高まることも知られています。
また亜鉛をとることでコロナウイルスの複製を妨害し、さらに風邪ウイルス、肺炎の予防など、これら全てのウイルス感染の症状改善効果が示されています。
ほとんどの人は、食事で男性11mg、女性8mgのRDIを満たしていますが、免疫が低下時、高齢者、亜鉛の吸収を阻害する病気のある人は、サプリメントで補う必要があります。
しかし亜鉛サプリメントによる過剰摂取は、危険な副作用を引き起こす可能性があるため、推奨事項を守り、必要な場合にのみサプリメントを摂取することが重要です。
引用HPːhttps://www.healthline.com/nutrition/zinc#bottom-line
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